2019年1月3日木曜日

飲レポ


どうも、ご無沙汰しております。段ボールの中の人です。



あの血ヘドを吐きつつ前進(?)する日々から幾数年、我々中の人の一部は“勉強会”と称してしょーもない飲み会を開いております。



先輩達には心配され、後輩達からは呆れられているこの会、毎回各種酒をささやかながら飲み交わすわけですが、数年に及ぶ勉強会の鍛錬の成果といえば、酒を飲んで「うめぇー」「ヤバい」「アクエリアスみたいに飲みやすい」とかいうマヌケな感想しか出てこないヒドい有様なわけです。

この表現力の乏しさ、高校までの国語教育をマジメに受けてこなかった反省を真摯に受け止めつつ、どうにかしなければと思い立った結果、酒のレビューでも書こうかなと思った次第です。





というわけで、正月早々酒を飲んできました。







Fig. 1 クラガンモア シングルカスク28





はい、シングルモルトのスコッチウイスキーです。

クラガンモアといえば、スコットランドのスペイサイドの代表的な銘柄で、12年モノはよく流通しています。ショットバーでも置いてあることが多いですね。強い個性はないですが、奥深く繊細な味わいが人気な銘柄です。



今回飲んだクラガンモア シングルカスク28年は普通のクラガンモア(12年)と何が違うのかというと、

・年数(12年→28年)

・度数(40度→57.5度)

・シングルカスク(後述)

という感じです。



まず熟成年数が違います。通常流通しているクラガンモアは12年モノですが、今回飲んだものは倍以上の28年となっており、熟成がかなり進んでいます。熟成が進んでいる分、カドが取れたまろやかな味わいになっています。度数も40度から57.5度にかなり上がっていますが、度数の高さを一切感じさせないスムースさです。

そして最も特徴的なのがシングルカスクという点。通常ウイスキーは蒸溜所で作られた複数の樽の中のウイスキーをブレンドして瓶に詰めますが、今回のボトルは一つの樽からそのまま瓶に詰めたものです。ラベルの左下に37.79と書いてありますが、この“79”はクラガンモア蒸溜所のNo. 79の樽から詰められたということを意味しています(ちなみに“37”は蒸溜所の識別番号)。ウイスキーは樽ごとに個性が出るので、樽同士をブレンドさせた通常の流通品よりも個性が強い酒ということになりますね。再びNo. 79の樽のボトルに出会えるとは限らないので、一期一会な趣もある一本です。



今回行ったお店にはシングルカスクのボトルがたくさん置いてあったのですが、普段愛飲しているクラガンモアのシングルカスクということで気になって注文してみました。



が、値段がハーフショットで1,400円とかなりいい感じのお値段です(シングルカスクは基本的に値段が高い+熟成年数が長く更に高い)。



お品書きを持ったまま1ミリ秒くらい硬直しましたが、母校が駅伝で優勝したしまぁいいか!ということで心のカタパルトオフィサーがGOサインを出して注文。







Fig. 2 心のカタパルトオフィサーがGOサインを出し、約2.5秒で幸せに向かって射出される。



飲んだ瞬間“うめぇーーー!!!!”という感想が脳内を駆け抜けたのですが、これだと余りにも感想が貧弱なので、もう少しそれっぽいことを書き連ねたいと思います。



味わい、香りはクラガンモアらしいフルーツ香、スパイス香を感じさせる複雑なものですが、通常流通しているものと比較してスモーキーな香りが強い印象を受けました。ただそれも強すぎるものではなく、他の香りと程よく調和するものです。

通常流通しているクラガンモア同様、基本的に激しく主張するお酒ではないので、ロックだと冷たさで繊細な味わいが消えてしまうかもしれません。ストレートか少し加水して楽しむのが良いのでは?と思います。

そして先ほども書きましたが、熟成28年なので、高いアルコール度数を一切感じさせないスムースな舌触りです。あまりにもスムースなのでスルスル口に運んでいくと、度数はちゃんと高いので一瞬でヘベレケです。ご注意を。



口に含んだ瞬間、幸せに向かって秒で射出されるクラガンモア シングルカスク28年、すっかりハマりました。お金がちょっと入り次第また飲みたいと思います。





以上、オセチ料理はとっくに飽きてピザが食べたい段ボールの中の人でした。