2009年4月29日水曜日

むかしの自分

バックアップに使っている外付けのHDDを引っかき回していたら、僕がまだ2年生になりたての頃の古いテキストファイルが見つかりました。


そこに書いてあったのは、2007年4月10日の僕が「これからやりたい」ことでした。

一部を端折りつつ書き出してみると・・・。


メカ班でやりたいこと
△各種材料のデータベース化
○CFRPの試験利用及び実現性の検討
×内部構造の変更
(縦通材の採用/内部のフレーム化/配置の変更/チューブ固定方式の変更などなど)
○3Dモデリング(Solid Works/Pro Engeneer)によるロケットの透視モデル化
→新入生説明用を兼ねる
◎今年の能代では新一年生のためのローコスト/エコノミー版ロケットの製作・打上をやりたい。(注:H-12号機のことでしょうね。H-12はこういうコンセプトの機体です)
クォンタムチューブ/既製品のノーズフェアリングなどで人的コストを削減したモデル。量産型?
一年生に実際にロケット打ち上げの作業に関わらせることが目的
今年の新二年は能代での経験が良い効果を発揮している
決して手抜きではない→少ない手間で実際に使えるロケット機体を製作できることの実証
φ10cm級?
○3DCAD→NASTRAN解析の導入


といった感じです。
頭の記号は実現可能性の考察ですかね? (覚えてないです・・・)
縦通材を設けるよりもCFRP化する方を優先しているんですね・・・。
この半年後にはH-13/14を3DCADで設計しているわけですが・・・ははは。
(この頃はまだうちに3DCADは一切無く、2次元のAutoCADのみで設計していました。それが当たり前でした)



この頃の議事録を見てみると、メカ班内では他に
・ロケットの大型化
・新型分離機構の作成(→2カ年計画で行う)
・フェアリングを綺麗に作る(H-10からの反省)
・シミュレーション解析手法の確立
・フィンの取り付け方の検討
・能動制御を視野に入れた空力解析
・カーボン素材の検討
・3DCADの導入
・設計手法の確立
・国内で入手可能な素材の検討
・新しい形のフェアリングの検討

などといった意見も出ていました。
(これでも一部です。議事録にはもっといっぱい書いてあります)


3年生はどれが誰の意見か分かるかな?
君たちが入ってくる前、僕らはこんな事を考えていました。
まだH-12号機がどんな機体になるかも決まっていなかった時期です。

あれから2年経ちました。
なんだかんだで、上に挙げている「やりたいこと」の大体の部分は達成できているようです。
(あの頃は卒業するまでかかっても無理だと思っていましたが・・・)

大切なのは、自分が何をやりたいかを明確にすることです。
それさえ分かれば、あとは何とかなります。
分からないところは僕らが教えてあげることもできます。

設計やプロジェクトに関わっている中の人は、
「自分はどんなロケットが作りたいのか/作らせたいか」
を明確にして下さい。

それさえ分かれば、あとは努力次第で何とかなります。


「なにがやりたいのか」がまだよく分からないなら、先輩のお薦めを聞いてみて下さい。
面白い提案ならいくつでも出てくるはずですよ。


PS.コメント欄を使おうとカメラの人が提案してますね。
みんさん、どんどん書き込んで下さい。
レスポンス、お待ちしてます !

2009年4月25日土曜日

祝! 新入生

お久しぶりです、
昨日新入生歓迎会が行われ、現在も5次会(授業)を行っている人のためにも、
なんとか寝ずにブログを書いて6次会に備えている
エポキシ接着剤の中の人です。

上でも述べたように、昨日の夕方より
新入生歓迎会が行われました。
在学生and現2年生(表示しても平気ですか?)の私からしたら、
下(後輩)が入ってきたので、なんだかとっても不思議な感覚です・・・
これからは、先輩方におんぶにだっこという形は取れませんね(汗)
頑張りたいです

それはさておき、
3次元CADの中の人,曲がったL字の中の人+メカ班の方々に朗報です!!!
1次会ではメカ班所属希望の新入生が少なく、だいぶ落ち込みムードでしたが
2次会の場では、メカ班希望者が4人いました!
(曲がったL字の中の人覚えてますか・・・?)
(ちなみに、2次会に1年生は10人程度でしたよ)

あとその中でも、〇〇グループの5代目を継いでくれそうな人材も発見しました(笑)

以上、何が書きたいのかまとまらないまま久々に投稿をしてみました。


>P.S.3次元CADの中の人へ
自分は、今春学期は能代プロジェクトに参加するため、
海打ちに関しては、9月以降の参加になると思いますが、(むしろ参加します!)
必要があれば使ってください・・・・・
お願いします

2009年4月21日火曜日

海打ち始動・・・。

昨日の臨時全体会で、来年3月の海打ちを目指すことが正式に決定されました。

テレメ、フロート、分離機構、観測機器にGSEに・・・etc.etc...

作らなきゃいけないものは沢山あります。
説得しなければいけないひとも沢山います。

これから大変ですよ?
>みなさん

でも、現実的な目標さえ立てられれば、大変なプロジェクトが一番楽しいプロジェクトだと思います。

頑張ってみて下さい。
頑張りましょう。

2009年4月14日火曜日

ちょ、まっ・・・

4/12は人類が始めて宇宙を飛んだ日、として各地で宇宙関連のイベント(というか飲み)が開かれます。

ユーリ・ガガーリン少佐の名前にちなみ「Yuri's Night」と呼ばれるこのイベント、東京会場に参加したのですが、思わぬ成果が上がりました。

イベントに来るであろう秋○先生の中の人やパルスジェットの中の人に
「海打ちできる場所ないっすか?」
と聞いてアドバイスをもらおうと思っていたのですが、聞いたとたんに
「ああ、海打ち?やる?じゃあやろう能代で打てないか話してたんだ」

とか言われて、イベント終了20時間後には「来年3月打ち上げを目指して」と目標が設定されました。

ちょ。
早いよw

予想をはるかに上回るスピードで物事が展開されています。
夏から冬くらいにできればいいかな?と思っていた段階までたった2ヶ月で来てしまいました。

いやぁ、時代の流れに乗っていることを実感します。
こういうときは面白いくらい話が進むものですね。


さぁ、中の人諸君。
こんな良いチャンスは滅多にないぞ。

世の中を変えられるチャンスです。
グダグダした日本の宇宙開発を終わりにできるかもしれません。

いろいろあるかと思いますが、自分にできること、やりたいことを見つけて精一杯頑張って下さい。必死で頑張れば、きっと道は開けると思います。

(夜中でテンションが高い)3次元CADの中の人でした。

2009年4月6日月曜日

新学期なので模様替えしました。

ガイダンスに寝坊して欠席した3DCADの中の人です。

春眠暁を覚えず、ですね。
(ATOKすげー。「しゅんみ」までで候補でたよ・・・。)

この度、東海大のロケットの中の人の団体の副代表に任命されることになりました。
まだ承認されたわけではないので、否認される可能性もあるわけですが。
(↑さて、いくつ「の」を重ねたでしょう? なんか呼称を考えましょう)

これで幹部陣が全員6A生以下の代に替わりました。
初期の「神様」世代には遠く及びませんが、計器の中の人曰く「やかましい」6A生たちはどれくらいこの団体を育てていけるのでしょうか?

とりあえず、目指せ10kmです。
到達することが大事なのではありません。
そこに行こうとすることが大切なのです。

PS.このブログ、Google検索でのランキング、結構上がっているみたいですね。
「東海大 ロケット」で検索すると2ページ目の真ん中くらいに来ます。
ブログ検索だともっと高いのかな・・・。
めざせ「東海大 ロケット」で1ページ目・・・。

2009年4月5日日曜日

打ち上げ

時事ネタを少し。
こういう話しするとたまに怒られますが・・・。

北朝鮮の「ロケット」が打ち上がりましたね。
日本のメディアでは頑なに「ミサイル」という表現にこだわっていますが、海外のメディアでは「Rocket」の表記が多いみたいですね。
(日本でも「飛翔体」という表現をしているところもありますね)

「衛星を上げる」と宣言した上で、衛星が入っているっぽい機体を用意して、日時まで指定して打ち上げを行っている機体を「ミサイル」と断定してしまうと、日本のH-2AもMシリーズも、なんであっても「ミサイル」になってしまいます。

「日本が攻撃されるかもしれないから」というのを理由にして「軍事的に」解釈して騒ぎ立てる、というのは、それこそが「挑発的」で「軍事主義的」対応じゃないかと思うのですが・・・。

「衛星打ち上げ」として取り上げるメディアがほとんど無い、というのは「科学技術立国」としてどうなのかなぁ?、と思います。

情けないなと思ったのが、日本が太平洋側に飛び去った機体のトラッキング(追尾)をとっとと終えてしまったこと。
まぁ、技術的にトラッキングできないから終了したのでしょうけど、あれが軌道投入できたのかどうかも日本は確認できないわけです。

宇宙開発を執り行う技術国として生きていきたいのなら、衛星追尾システムくらい自国で持っていたいですね。(まぁ、国土的に難しいのかもしれませんが・・・。国際協力システムとか色々手段はあるでしょう)

などと、日曜なのにグダグダ考え事をしている3D-CADの中の人でした。

成功可否

まともなネタ振りが来ましたね.久々にロケットの話ができます.

小型ロケットに限った話ではなく,ロケットのお仕事は「荷物を上まで持っていく事」だと思います.持って帰ってくるのはまた別のお話かと.小型ロケットの場合はどちらかといえば完全再利用型の機体に近い運用をしているだけで,上昇過程で使ったものを全て持って帰ってくるだけ.
とどのつまりは,

「きちんとエンジンが機能して,打ち上げ時のストレスに機体が耐えて,姿勢を乱すこと無く上昇し,荷物を予定していた頂点高度まで運ぶ事ができれば」

打ち上げ成功ではないでしょうかね.これだけでも結構大変だと思いますよ.そこから先は本来回収ステージのお仕事なので,ロケットの仕事とはまた別になるんじゃないかなあ,とか思います.言うなれば「回収成功(失敗)」ですか.

エレキの人は「荷物が上に行ってから」が本来お仕事ですし(ウチの場合はバス計器が殆どなので事情が違いますが),帰ってきて満足なデータが回収できれば,「取得成功」が来るのではないかなあ,と.
特にバス計器屋など「打ち上げも回収も失敗しましたが取得に成功しました」というよく分からない事が発生することがあり得るのが面白いところで.(17の取得は成功したんですかね?)

ロケットは多数のコンポーネントの集合体(システム)ですから,それぞれに成功/失敗の判断はあるでしょう.勘違いの原因はそれを一括りにして,ブースタ屋の興味の本質であるところの「打ち上げ」という言葉ばかりが一般的になっているせいなのかなぁ,と思います.

以上,ブースタ屋の意見.

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実は個人で持っているmixiの日記でも書いたネタなんですが.
どうやら科学技術立国を自称し世界で四番目に衛星を打ち上げた事のある我が国では,衛星という物について根本的な勘違いをしてらっしゃる方が少なからずおられるようで・・・.

こういう勘違いは無関心から来るものなんでしょうね.科学に無関心な国民が科学技術立国などという看板を維持できる訳が無いと思うのですが,どうでしょうか.

ネタ元は松浦晋也のL/Dなんですがね.
:宇宙開発ウォッチを専門にされているノンフィクションライターの方の大変良質なBlogです.

あえてここでは何も言わないので,もし万が一(こんな場末のどうしようもなくニッチなBlogを見ている人の中にだけは絶対いるわけ無いけど)「テポドンがこっち向かって飛んでくる事に何の必然性も感じない」人が居たら4月2日のエントリ「ロケットはどこまでも上へ、上へと宇宙の彼方に突き進んでいく…わけではない」を見てください.

必要悪,であるところのブースタ屋からのお願い.

和歌山大学の打ち上げ

野尻ボードへの秋山先生の書き込みによると、和歌山大学のハイブリッドロケットは打ち上げに成功したものの、分離に失敗、墜落したようです。

タイマーによる分離だったみたいですが、高度が予想よりも低く、信号が出る前に墜落したようです。

しかし、いつも思うのですが「打ち上げ成功」ってどの時点で宣言できるんでしょうね?

分離・開傘しなければセパ的には「失敗」ですし、解散してもOPショックなどで機体が壊れれば機体屋から見れば打ち上げ成功とは言いたくありません。エレキ系の人から見ればデータの有無が最も重要でしょう。

よくシャトルの打ち上げでも、リフトオフの直後に「打ち上げは成功です!!」ってアナウンサーが叫んでますが、チャレンジャー事故とか知らないんですかねぇ?

「打ち上げは成功しましたが、ブースターが爆発して機体は空中分解しました」
ってのはおかしいでしょう。(17の事ではありませんよ・・・。念のため)

個人的には、小型ロケットの場合はとりあえず分離・開傘して無事に着地するくらいまで、かなぁと思うのですが・・・。
それだとエレキのデータ取得は打ち上げの成否とは無関係、ということになってしまうんですよね・・・。


そこら辺のところ、どうでしょうかね?
>ほかの中の人



PS.年度が替わりましたが、そろそろこのブログのあり方も再考する時期ですかね?