2009年9月15日火曜日

いってきた

こんばんは、段ボールの中の人です。







先日告知をしていた百里基地の航空祭へ工人舎の中の先輩と一緒に行ってきました。



始発で相模原を出発して基地へ着いたのが11時半(笑)


電車で3時間+バス待ちに1時間20分近く+バスで1時間以上+徒歩1時間という大変ハードな旅でありました。


という訳で歩いている途中にF-15Jの展示飛行が始まってしまい、ちょっと残念なことに。(でも飛んでるトコは見れました)




F-4、RF-4の展示飛行は良かったですねー  爆音分は十分に補完されました。




ブルーインパルスも青空のもとでの展示飛行は初めて見たので、すばらしく良かったです。

見とれていて写真は撮ってません・・・  (工人舎の中の先輩は撮ってました)






そしておみやげで買ったのがコレ↓



F100-IHI-220Eのコンプレッサーブレード(#5)です。(もちろん本物ですよ!!)

2009年9月13日日曜日

早くも出てきました.

政権交代の波紋が日本の宇宙業界へ.

「独法」見直し 「埋蔵金」回収、難航も - 毎日jp(毎日新聞)

>自民党政権下で策定された独法の「整理合理化計画」では、不要と判断された独法の資産は約6000億円に過ぎなかった。民主党はより大胆に事業の要否を判 断する方針で、ロケットの打ち上げなどを事業とする宇宙航空研究開発機構(JAXA)について「もはや必要ない」などの声も出ている。

>宇宙航空研究開発機構(JAXA)について「もはや必要ない」などの声も出ている。

>もはや必要ない


こいつらは一体何を言ってるんだ・・・?
JAXAどころか原子力研究開発機構まで入ってるし・・・子ども手当てだの高速道路無料化だのが潜在的な国力を支える科学技術の発展に優先するとよもや本気で考えているのか・・・?

従来以上の努力でもって無駄金を削ろうとする姿勢は評価したいが,一体「どこを削るのか」,またマスコミに持ち上げられ調子にのった政治が「削りすぎる」事がないか,他に「削るべき」所が無いか,注意深く監視する必要があると思う.

「動作しているプログラムは修正しない」というスタンスには,それなりの意味がある.消極的姿勢をただ悪とするのはあまりに短絡的ではないか.

2009年9月11日金曜日

H-IIB打ち上げ成功!!

某OBも中の人をやってらっしゃるH-IIB、無事に上がったようですね。

生中継見ようと思って途中で寝ちゃいました・・・。

打ち上げられたHTVは今後、ISSまで一週間ほどかけて、緊急回避の試験等を行いながらゆっくり接近するそうです。

JAXAのHPではISSとのランデブー/ドッキングも中継するそうなので、次の楽しみはそこですかね。

H-IIBの開発では、1段目タンクやフェアリングなど、やっぱり機体屋さんが大変だったそうです。
分離試験が緊張した、とか、ちょっぴり身近に感じられるコメントをされていました。

ともあれ、無事に打ち上がって何よりです。
新型機でISS関連のミッションということで、一般のメディア(新聞etc.)でも結構取り上げられていましたね。
ロケット関連の良いニュースがもっと一般の人の話題になれば、と思います。


いかないか

こんにちは、UTC+2(エジプト)の段ボールの中の人でーす。


横浜のY150楽しそうですね!

平日なら空いてるかな?



お話は変わって中の方々(特に爆音分が足りない方)への連絡です。

段ボール観光では現在百里基地航空祭へ行く方を大募集中です!!!
(ひとりで行くのは長い道中寂しいから)

皆さん是非申込みを!!!!!!

詳細は↓
http://www.mod.go.jp/asdf/hyakuri/show5.html

2009年9月10日木曜日

久しぶりの投稿

9がつ9にち
きょうわ、よこはまかいこう150ねんきねんいべんとの
かいこくはくY150え、いってきました。
しょうがくせいが、えんそくできていて
ちいさなおともだちがたくさんいました。

と、まあここまで読んで分割ナットの中の人は
横浜へ行く準備をしないこと
(名前あってたっけ?)


こんばんは
みなさんお元気ですか
自分は相変わらず曲がったままではありますが元気です。

上に書いたように昨日、開国博Y150へ行ってきました。
未来シアター「BATON」、巨大スペクタクルアート「La Machine」や
540インチの「スーパーハイビジョンシアター」が見たくて行ってきたのですが、
あるとも思っていなかったブースがあって予想以上に楽しめました。

まず1つは、H‐ⅡA打ち上げ時に3km離れたところで
感じる音量と振動を再現したブース。
まさかこんな所で体験できるとは。
でも、やっぱり一度でいいから生で感じてみたい。

あと、開発中の再使用ロケット実験機RVTの
実際に実験に使用されているものが展示されてました。
カバーが外されてて中のタンクとか配管が見れました。

もう1つは、日産の電気自動車のコンセプトカー「PIVO2」の展示。
ちっちゃくてかわいくていいなって思った。
日本なんて狭いんだから、みんな軽とか小さい車でいいのに、
と普段思っている自分としては、すごく魅力的だった。

また、日産の電気自動車に対する取り組みというパネルをみて、
1947年には日産初の電気自動車は販売されていたことを知り驚きました。

こんな風にエコのことを聞いてきて、
久しぶりにここに書き込もうとお風呂で考え、
開いてみたら・・・ねえ・・・最新の投稿が・・・

エコ詐欺師の手先

ん・・・まいっか。

疲れたから寝ます。
相変わらず体力が戻らないんですよね・・・

2009年9月9日水曜日

またエコ詐欺師の手先か

なんかネタ振りが飛んできましたが,一切面白い記事を書くつもりがありません.オゾン層だか温室効果だか何だか知りませんが,こんな情報が人目につくところに上がってくる時点でエコの流行に踊らされている人がいかに多いか感じさせます.

別に反エコ主義者な訳ではありません.ただ二酸化炭素を悪者に仕立て上げる業界が納得いかないのです.高い二酸化炭素排出率は高い燃焼効率の証しです.人類がパワーを得るには二酸化炭素か放射能かどちらかを吐き出さねばなりません.

(水素?あんなパンチ力のたりないものは嫌いだ)


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私たちのようなアマチュアハイブリッドロケッティアにとって,亜酸化窒素(N2O)は無くてはならない存在,というか,事実上唯一の選択肢です.ハイブリッドロケット構成するには勿論,液体,固体それぞれの推進剤が一つずつ(別に燃料が2種類あっても良いんですが・・・)が必要ですが,まずここに一つ選択肢があります.つまり

A.液体酸化剤を使う
B.液体燃料を使う

例えばBを選択するとどうなるでしょう,液体燃料として適した存在はそれこそ山のように存在します.要は燃えればいい訳ですから,液体状の有機物なら大体オッケーです.では酸化剤は?固体(安定した物質)で無ければなりません.何がありますかね,固体ロケットの推進剤として一般的なのは過マンガン酸カリウムとか過塩素酸ナトリウム,あとは硝酸塩をあれこれとかでしょうか.薬局で適当に手に入りそうな部類だと塩素とかがいけそうです,まあどれも紛う事なき劇物です.余裕で死ねます.それに,酸化剤だけで適当な後退速度と強度を有するグレインを成形しなければなりませんが,選択肢が少ない以上これは困難を伴うでしょう.

ということで無難に液体酸化剤を使うことにします.液体酸化剤を使うと,燃料はやっぱり有機物なら大体オッケーなので,やりたい放題です.ポリエチレンでもブタジエンでも何でも持ってきてください.私たちは諸所の都合によりワックスを選択しました.

さて,液体酸化剤にはたくさんの選択肢があります.これは選びやすそうですね.とりあえず性能を見て良さそうなのを見てみましょう.

A.フッ素(F)
・・・おとといきやがれ

B.液体酸素(LOx)
・・・極低温推進剤は流体ラインにたくさんおかねがかかるという欠点が有ります.圧送システムも大規模になりかねません.超小型ロケットへの適用は非現実的・・・と思いきや,採用例が有るんですね,はい,ゴダードのロケットです.気合いとセンスがあれば扱いきれるらしいですが,手の脂で発火したり,貯蔵がしんどかったりと色々問題があるのでボツです.少なくともCAMUI氏はこれで飛んでいるので,もっとやる気があれば使えるかもしれません.

C.赤煙硝酸(RFNA)
・・・貯蔵性に難がありますが,ステンレス製のタンクを使用すればなんとか可能です.常温液体,密度インパルス性も文句なし,ですが,何のためのハイブリッドなのか分かりません.ボツ.

D.過酸化水素(H2O2)
・・・中学生とかの実験で使う消毒液を思い浮かべたあなた,あれの濃度は3%.ビール飲んでも死にゃあしませんが無水エタノール飲んだら死にます.つまりそういうことです.

E.四酸化二窒素(NTO)
・・・亜酸化窒素に近く,はるか遠い存在です.選択肢Cとほぼ同じ理由により却下です.

F.気体酸素(GOx)
・・・液体が駄目なら気体でいいじゃないか.10MPaくらいで充填しておけば気畜器無しでブローダウンもできるし,比推力も十分・・・といいたい所なのですが,先にちらっと書いた密度インパルス性の点でボツを食らいます.ロケットは比推力だけではなく,質量比の面でも優れている必要がありますが,密度の低い気体を推進剤に選ぶと,それだけ大きいタンクを用意する必要があります.それでも酸素は比較的重いので,数百メートル級のロケットでは実用に足りますが・・・それ以上の大型化は非現実的と言えます.

さて,ロケットエンジンに使われる大方の液体酸化剤を見てきましたが,どれも使えそうにありません.しいて言えば液体酸素くらいでしょうか.ここで,私たちアマチュアハイブリッドロケッティアが使っているN2Oを見てみましょう.

・毒性・・・多少有り.直接吸引は厳禁.

・比重・・・水より多少軽いくらい.

・性能・・・あまりよろしくはない.窒素二つがどう見ても邪魔・・・と思いきや,重い窒素のおかげで燃料との混合比に対する性能変化が鈍感で,調整がしやすいという実にハイブリッド向けな性質がある.

・安定性,分解性・・・良好.さっきは邪魔だった窒素二つが酸素をうまく抑えている.300℃前後という「燃焼室には割とありふれているが普通はあんまり無い」という良い具合の温度から酸化剤として機能する.安定性が高い為,流体ラインの管理運用にそこまで神経質にならなくても使える.ただしアルミナ等の触媒であっさり分解するので油断は禁物.

・貯蔵性・・・良好.常温50気圧の液化ガス.

・運用性・・・良好.温度管理さえ気をつければ気畜器無しでブローダウン可.気をつけると言っても割とアバウトでOK.

というような感じとなります.これはもう使ってくれと言わんばかりの性質です.
特に性能調整が楽で安定性が高くてブローダウンで使えるのが良い.とても楽・・・というわけで,何故,スペースシップワンのハイブリッドエンジンも,私たちが作っているエンジンも,アメリカの砂漠でロケッティアがポンポン上げてる(最近は日本でも・・・)市販キットのエンジンも亜酸化窒素なのか,伝わったでしょうか.

・・・ただ,最近お財布が痛いのが否めません.何を隠そう亜酸化窒素はお高いのです.7kgで参萬伍千円也.
実は液体酸素が滅茶苦茶安かったりします.1kg100円くらい.推進剤を大量に消費する商用ベースの打ち上げロケットに亜酸化窒素の採用例が無いのは,実はこれが最大の理由なのかもしれません.


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さて,何だかんだでたくさん書いてしまいました.
全部読んでくれた人には大変申し訳ないのですが,上のは全部負け惜しみです.

そりゃあ俺だって液体酸素使いたいさ!



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以下,中の人向けの記事.

http://www.jaxa.jp/countdown/h2bf1/special/column_h2b_j.html

H-IIBの打ち上げが迫っていますが,公式ウェブサイトのコラムコーナーに見知った名前が居るようです.何やってんすか先輩!(仕事です)

2009年9月7日月曜日

吸うと気持ちよくなれる

3DCADの中の人です。

ちょっと前の話になってしまいますが、朝日新聞のニュースサイト(asahi.com)に、こんな記事が掲載されていました。

全国のアマチュアハイブリッドロケッター(LOX派除く)にとっては無視できない話かもしれません。

亜酸化窒素が最大のオゾン層破壊物質 米機関が警告

亜酸化窒素、別名N2Oは僕らが作るハイブリッドロケットの酸化剤として利用している物質です。
毒性がなく、常温で自加圧性を持つなど液体酸素と比べて扱いやすいためにアマチュアクラスのハイブリッドロケットに多く使われています。
(ちなみにCAMUIロケットは液体酸素(LOX)を使用)

世界で初めて宇宙空間に到達した民間宇宙機のスペースシップワンも酸化剤にN2Oを使っています。
性能面では液体酸素に劣るのですが、まぁこの辺の専門的な話はずばりN2Oタンクの中の人が丁寧に、分かりやすく語ってくれるでしょう。

で、この亜酸化窒素が、かの有名なフロンガスを超えるオゾン層破壊効果を持つ、というのがこの記事の概要です。
オゾン層を破壊する力自体はフロンの方が高いらしいのですが、亜酸化窒素は大気中で分解されるまでの寿命が長く、また、近年フロンガスは国際的に排出量が規制されているためトータルではN2Oの方がオゾン層に大きなダメージを与える、ということだそうです。

ついで(?)に亜酸化窒素はCO2なんて比較にならないくらいの地球温暖化効果を持っているそうで、なんにせよ最近はやりの"エコ"にはほど遠い物質のようですね。

んー、そのうち「ベントポートからのN2O排出量制限」とか「冷却用N2Oのダンプ規制」なんてものが始まるのでしょうか・・・(笑)

以上、エントリの主目的はタンクの人への振りでした。
きっと面白い記事を書いてくれるでしょう。